スキップしてメイン コンテンツに移動

7つの図表で読み解く「京都ハンナリーズ」の2021-22シーズン

今回の題材は、2021-22シーズンの京都ハンナリーズについて。


①今季の4Factors・スタッツ各項目の「数値・順位・偏差値」
昨季の4Factors・スタッツ各項目の「数値・順位・偏差値」
③昨季の4Factors・スタッツ各項目からの「増減・伸び率」
を並べて、あれこれ綴っていきます。


明日5/8の今季最後の試合が開催されることを願いつつ、5/7開催予定だった試合の中止で心にポッカリ空いた穴を抱えながら書いてます。


①今季の4Factors・スタッツ各項目の「数値・順位・偏差値」




失点は22チーム中12番目の低さで平均80.1点を若干下回る数字です。速攻からの失点・ファウルの少なさは頭1つ抜けていて、偏差値換算で60台です。

一方で、得点は2番目に低い数字。フィールドゴール試投数(FGA)は最少です。フリースロー獲得数に目を転じると、こちらも2番目に少ないです。ターンオーバーが多いのかというと、7番目に少ない数字で平均を下回っています。

FGA最少の原因は、オフェンスリバウンド(OR)と速攻からの得点が最少であること。ORは獲得率も本数も偏差値換算で20台です。リーグ平均のORは10.7本で、平均よりも3.5本少ないです。

昨季の4Factors・スタッツ各項目の「数値・順位・偏差値」



昨季は得点が20チーム中11位で真ん中あたりの数字を残していました。4FactorsではTO%とFTRが偏差値60台でした。

③昨季の4Factors・スタッツ各項目からの「増減・伸び率」




4Factorsを比べると、一番増えたのがTO%・一番減ったのがFTR。ORB%も2.0%下げています。

TOが増え・ORが減りフィールドゴール試投数が減ったことと、フリースローラインに立つ機会が減ったことが得点減(-7.0点)に繋がりました。




失点は-0.9点減らしています。更に踏み込んで見ると、ターンオーバーからの失点が1.6点増えていて、ここが少なくなると失点70台も射程圏内。

フィールドゴール・フリースロー被試投数は共に減らしていますが、相手のターンオーバーは減っていて、オフェンスリバウンドは増えているので、オフェンスが停滞してショットクロックギリギリでの選択を迫らる回数が増えたことの裏返しの可能性もあります。

一方で、ディフェンスリバウンドが改善されると更に失点を減らせたり、トランジションオフェンスで相手守備が整う前に高確率で得点を重ねる機会が増えたりという好循環が生まれて、小川HCが目指すスタイルの強みがもっと発揮される(もっと面白くなる)のではないかと期待しています。

2点シュートの本数が減って、3点シュートの本数が増えながらも、3点シュート被成功率を下げているのも明るい材料です。


強引にまとめると、「ターンオーバーを減らすこと」・「ディフェンスリバウンドを増やすこと」が大事(書くのは簡単ですが)。

ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました!

このブログの人気の投稿

2022年の京都ハンナリーズ 11連敗の前後のスタッツ比較 

 2022年に入ってから10勝11敗と5分目前の勝率でしたが、4月6日以降は11連敗の京都ハンナリーズ。次節は今季最終節にあたり、ホームに西地区2位でCS進出を決めた島根スサノオマジック(40勝14敗/ 勝率.741)を迎えます。 この記事では、浮上の兆しを見せた2022年1月2日から4月3日までの21試合と、4月6日から5月1日までの11試合のスタッツを並べて、どう変わったのかに迫りたいと思います。 ここ最近のモヤモヤした気持ちを解消するという動機で書こうと思い立ち、数字から読み解けることを書き連ねていくので、とりとめもなくなるかも知れません。 まずは大枠を掴むために4Factorsの比較から。 リバウンド獲得率は改善していますが、eFG%が下がりTO%が上がり攻撃を良い形で終えることができていないことが見えてきます。また、守備面でもOpp eFG%が上がりOpp TO%が下がっていて、相手の攻撃が質と量の両面で良くなっています。 次に細かい数字も見ていきましょう。 伸び率下位5項目を見ると、3点シュート成功数が一番下がっています。2.2本減っているので、得点にして6.6点減ということになります。36.2%もあった成功率も28.4%と3割を切る数字になり、得点期待値は0.85(2点シュート成功率が50.9%で得点期待値1.02)。 アシストも減っていて、オフェンスが停滞して3点シュート成功率も低下という悪循環に陥っているように感じます。 一方で、オフェンスリバウンド・セカンドチャンスからの得点が増えていること、スティール・ブロックが増えていることは明るい材料。 守備面で、速攻からの失点が増えているのは、良い形でオフェンスを終えられない余波とも考えられます。3点シュート・フリースローでの失点は減っていますが、2点シュートを高確率で決められていることの裏返しで手放しで喜べません。 一方で、セカンドチャンスからの失点が減っていることは明るい材料。 リバウンドへの意識は高めたまま、シュートを決めて攻撃を終える回数が増えると良いなと月並みな感想で締めます(着地が定まらず、すみません)。 強引にまとめにかかると、残り2試合で勝ってもらいたい訳です。確率の計算をすると、2試合の内、1試合以上勝つ確率は75%です。もちろん、島根は勝率.741ということはわきまえています。...

数字に語らせるマッチプレビュー ~B2 PLAYOFFS SEMIFINALS FE名古屋 vs 熊本 編~

B2 PLAYOFFS SEMIFINALS FE名古屋 vs 熊本は、失点最少のFE名古屋と得点最多の熊本の顔合わせ。 eFG%は熊本が1位で、FE名古屋が2位でもあります。 ここから先は、図表と数字に語ってもらいます。 ここまでご覧いただき、ありがとうございました!

数字に語らせるマッチプレビュー ~B.LEAGUE QUARTERFINALS 2021-22編~

最終試合までもつれた残り1枠は「秋田ノーザンハピネッツ 」が掴み取り、 B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2021-22への出場8チームが出揃いました。 この記事では、CSの準々決勝でぶつかるチームのレギュラーシーズンのスタッツを並べてみます。ここから先は、図表・数字しか出てきません。 琉球ゴールデンキングス vs  秋田ノーザンハピネッツ 島根スサノオマジック vs  アルバルク東京 川崎ブレイブサンダース vs  名古屋ダイヤモンドドルフィンズ 千葉ジェッツ vs  宇都宮ブレックス ここまでご覧いただき、ありがとうございました!